PC リサイクルマークを知ってますか?





こんにちは

突然ですが「PC リサイクルマーク」という用語を覚えていますか?

実は、パソコンやディスプレイなどを廃棄する際にとても重要な用語なのです。PCデバイスの処分の際に、この用語を知っているかどうかで一定額(廃棄処分費用など)の負担をしなくてすむかもしれません。

そんな前置きはさておき、本題に・・・
今回取り上げるのは「PC リサイクルマーク」についてです。

PCリサイクルマーク
図1 PCリサイクルマークが印刷された封筒

 

先ずはPCリサイクルマークの概要について簡単に触れておきたいと思います。

パソコンやその周辺機器、ディスプレイなどの裏面や側面など目立たないところに貼ってあるという図1デザインのマークです。
このマークがあると廃棄等の際にメーカーや家電量販店(指定の)がPCやディスプレイを無料で引き取ってくれるというもの。
確か、2003年にPCリサイクル法という法律が施行され、それ以降に販売されるPC機器にはこのマークを貼ることが義務付けられたと記憶しています。
その背景には当然「限られた資源を大切にしよう」と言うメッセージがあった訳ですが、この件に関してネット等で調べてみると当時は必ずしも徹底されていなかったようです。

さらに、もう一点ハッキリしないのが費用負担の問題です。
つまり将来の廃棄の時点でかかる回収費用を事前にメーカーが負担するのか、購入者が負担するのかという疑問です。
廃棄回収にかかる費用が商品価格に上乗せされ、わたしたち消費者が購入の際その費用を前払いしていたのかどうか。
実は、この辺りのことに触れている記事を見かけたことがないので断定はできないのですが、いずれにしてもメーカーは回収作業にもっと積極的であってほしいと思います。

そんな中途半端なPCリサイクルマークに関わる最近起きた、わたしと某メーカーとのやり取りを紹介しましょう。

それは2009年6月に当該メーカーサイトから購入した液晶ディスプレイを廃棄処分する際のことです。
実はこのディスプレイ、当時はハリウッド映画やアメリカの連続テレビドラマのなかで、必ずと言って良いほど登場したベストセラー機だったんです。

そんな名機も購入から15年近く経てばご老体化するのも無理もないこと。
我が家の愛機も例外ではなく液晶画面がチラつき出し、その後電源を入れてもブラックスクリーンのままダンマリ状態。
残念ながらこの度使用に耐え難く、リタイアとなった次第です。

ご存知の通り、PCやディスプレイは自治体の粗大ゴミ回収では対象外とされ、廃棄となればメーカーか一部の家電量販店、あるいは廃棄専門業者(この場合有料のケースあり)に依頼する方法が一般的です。
わたしの場合、PCリサイクルのことを覚えていたことや長年使用した愛機ということもあり、廃棄するときはメーカーへの依頼という選択肢しか考えられませんでした(古巣に返してあげたいという親心?)。

そんな訳で、早速廃棄手続きを進めることとしたのですが、当該ディスプレイのどこを見てもPCリサイクルマークが見当たらないことに気が付きました。
そこでメーカーサイトをはじめ、ネット上で調べてみると、法律の施行後しばらくはマーク添付に関してメーカーの対応がまちまちで徹底されておらず、個人向け、法人向けでも取り扱いが異なることなどもあって、当時はアバウトなところが多々あったようです。
因みに、法人向けPCにはPCリサイクルマークは付けないとのことだったようです。

某メーカーのサイトでも、こう言った点を考慮してか、マークが貼ってないものでも、2003年以降の個人使用に限り無料と明記してあったので一安心でした。
直ぐにネット上から申し込み手続きをしました。
ところが、数日して届いた通知には、しっかりと規定の3000円プラス消費税、トータル3300円と書かれた銀行振り込み又はコンビニ払込書になっていたのです。

申し込みは、「申込者個人を特定する情報(住所、氏名など)」、「製品に関する情報(機器番号など)」そして
「支払い欄」の各項目に回答するという簡単なものでしたが、気になったのがでは「支払い欄」です。
申込書フォームの「支払い欄」はデフォルト値である「コンビニ支払」のままにしました。
なぜなら、当該サイトの支払い欄リストには「コンビニ支払」、「銀行振り込み」「PCリサイクルマークあり」の三つ選択肢しかなく(この点がとても不親切に感じたところ)、やむを得ず最初の「コンビニ支払」のまま申し込んだのですが、このことが今回のような結果を招いた原因だったようです。

払込書を見た瞬間「そんな理不尽なことはないだろう?!」と心の中では叫びつつも、冷静に対応しなければと当該メーカーのリサイクルデスクに電話で連絡しました。
結果は、あまりにもアッサリと先方が非を認め、無料にて回収対応するということで一見落着でした。

その際の先方の説明内容があまりにお粗末だったのには呆れましたが、参考までに紹介しておきましょう。
「お客様の申込に対し、当方が機械的処理を行ってしまったため、有料の通知を発送してしまいました。」とのことだったのです。
わたしの方としては、機種に関する情報を申し込みの際に明記しているので、製造年などから判断し、「コンビニ支払」とあるが当然無料扱いと判断してくれると思っていたのですが・・・
判断が甘かったようです。

もし、状況が分からず通知書に基づき、早々に払込を行ってしまっていたら、もっと厄介なことになっていた訳で、なんとも不親切な対応と感じ不愉快でした。
ただ、今回リサイクルデスクへの問い合わせに対し、先方が簡単に非を認めてくれたこともあり、メーカー名だけは伏せての投稿としました。

今回の事例で感じたのは、現在わたしたちはネット社会の真っ只中にいて、インターネットを便利な手段として活用していますが、そこには今回のような落とし穴が潜んでいるということを意識しながら利用しなければならないということです。
店頭でのショッピングのようにフェイス・ツー・フェイスの木目細かな気配りが、ネット上では期待できないということを自覚すべきなのです。
事務的でこちらが気が付かなければそれまでという危険性を常に孕んでいるのです。

昨今の宣伝、コマーシャルなどの傾向を見ても、無料とか顧客に有利な面ばかりを強調した宣伝媒体が目立ちます。
その反面、わたしたちにとって一番重要で注意しなければならない事柄が、疎かにされ片隅に追いやられているのです。
大切な事項がヒッソリと小さな文字で但し書きとして記載されているのが実状です。
これってどう考えても不自然、不親切ですよね。
「勝手に勘違いしたんでしょ」とか「ここに書いてありますよ」的な言い訳ができる宣伝やチラシが、わたしたちの周りに溢れているのです。
先日(2020年2月25日付)の朝日新聞にもクレジットカードのリボ払いの取り扱い方でトラブルが急増しているとの記事がありましたが、そこに共通するのは「いつの間にか設定」とか「カードを作るときには見落としていた」というわたしたちのスキを突くやり方です。驚きなのはこういった不埒なことが大手各社でも行われているという現実です。

PublicDomainPicturesによるPixabayからの画像

企業を信頼できない時代。
でも、それも突き詰めて考えれば人の問題に行き着きます。
オレオレ詐欺対策ではないですが、買い物するにも注意深く、賢くあらねばならない時代なんですね。
「何とも世知辛い時代にわたしたちは生きているんだな~」とツクヅク思い知らされた事案でした。
こういったことを防ぐ手段としては、言い古された言葉ですが「自己防衛」しかないのでしょうか。
くれぐれもPC、ディスプレイの廃棄の際にはご注意を!

PCリサイクルマークに関する詳細については下記サイトを参照してください。
https://www.pc3r.jp/home/pcrecycle_mark.html

<追伸>
我が家には新型、旧型や家族のものも含め、6台ほどのデスクトップPCがありますが、
そのどれにもPCリサイクルマークが見当たりません。PCリサイクル法は果たしてどうなっているのでしょうか?

<追伸2>
その後、PCのマニュアルやパッケージを調べたところ、アップルの「Mac mini」の説明書の中にPCリサイクルマークのシールが入っていることを発見しました。
製品には直接貼らず、シールを添付しているものもあるようです。

2020.03.02 JDA

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